香港に駐在する場合に必要なビザなどの詳細
香港に駐在をすることが決まった際には、ビザの取得が欠かせません。ここでは、香港に駐在するために必要なビザなどの関連する詳細について説明します。
まず、駐在員として香港に滞在する際に最も一般的なビザは就労ビザ(employment visa)です。就労ビザは、香港での仕事を目的とする外国人に与えられるビザであり、香港での労働を合法的に行うための許可証です。就労ビザを取得するには、申請者が特定の条件を満たす必要があります。これには、学歴や職歴、業界経験などが含まれます。香港人が持っていない、特別な技術、知識、経験があるのか、香港経済に貢献できるのかなども条件として確認されます。これは、外国人労働者の増加が香港現地の人の就労機会の減少につながるため、その対応策と考えられます。また、雇用主も申請手続きに関与し、雇用契約や企業の情報を提出する必要があります。それに加えて、申請するポストに外国人がなぜ必要なのか、申請者が適任なのか明確に証明する必要があり、申請者と企業のそれぞれの申請にミスマッチがあれば就労ビザの申請は却下されてしまいます。一度失敗してしまうと二度目の申請時はハードルが大きく上がってしまうので、不安に思う方は専門家に相談するなどをして解決することを推奨します。就労ビザの申請で必要なものは、申請書、パスポートのコピー、学歴証明書のコピー、雇用契約書ですが、申請者の状況や、申請をする会社の状況によって他にも必要な書類が変わります。申請を行なってから、大体4〜6週間で現地の会社宛に発給の通知が入り、ビザラベルが発行されるので日本に発送してもらい、駐在をするご自身のパスポートにビザラベルを貼り付けて香港に入国します。なお、ビザラベルの有効期限は発行から3ヶ月間となっているのでそれまでに香港に入国をしてビザの有効手続きをする必要があります。また、申請の際に香港イミグレーションから追加の書類や質問を要求されることも少なくありません。これらへの提出は14日以内に行うことが一般的ですが香港イミグレーションは十分に時間を取ってくれるので追加書類に関しては、そこまで心配する必要はありません。次に重要になってくるのが、駐在をする方のご家族が一緒に香港に同行する場合もビザの取得が必要になるということです。その場合は、家族ビザ(dependant visa)を申請し取得することが一般的です。家族ビザは、香港で就労ビザを持つ個人が配偶者や子供などの家族を香港に連れてくるためのビザになります。申請をする際は、家族関係、また家族を金銭的にサポートできるかということを証明する必要があります。家族関係を説明する公的な証明書について、日本人の方の場合は3ヵ月以内に発行された戸籍謄本を持参し、在香港日本領事館の窓口で英語の家族証明書や婚姻証明書を取得しています。家族ビザを申請する際に必要な申請書類は、駐在をする方(スポンサー)の就労ビザなどと同時に申請する場合であれば、申請書、申請者のパスポートの写し(顔写真ページ)、申請者とスポンサーの身分関係を証明する書類の写し(婚姻証明書、出生証明書など)、スポンサーのパスポート写し(顔写真ページ)、スポンサーの就労ビザなどの申請必要書類が必要になります。スポンサーが就労ビザなどを取得した後に申請する場合は、申請書、申請者のパスポートの写し(顔写真ページ)、申請者とスポンサーの身分関係を証明する書類の写し(婚姻証明書、出生証明書など)、スポンサーの香港IDカードの写し、ポンサーのパスポート写し(顔写真ページとビザラベル貼り付けページ)、スポンサーの在職証明の写し、スポンサーの財力を証明する書類の写し(銀行残高明細書、給与明細書など)、スポンサーの香港での住居を証明する書類の写し(賃貸契約書など)の書類が必要になります。ご家族の方のスケジュールの都合がつくようであれば、用意する書類が少なくて済むスポンサーの方と一緒のタイミングでビザ申請することをおすすめします。
香港に駐在する際には、ご自身のビザだけでなく、家族などの同行者のビザ手続きも行うことが重要になります。ビザ申請手続きや必要な書類について、事前に正確な情報を収集し、準備しておきましょう。不安に思う部分は専門家の力も借りながら、ビザ取得に関する法律や規制の変更にも注意を払い、万全の準備を整えて香港での駐在生活をスムーズに始めることができるようにしましょう。